犬本―【国内/ノンフィクション】《実用書》―その1

最新 犬のお医者さん

木暮規夫・総合監修

主婦と生活社 1456円 [Amazon]

「最新」と印刷してある本はいつまでたっても「最新」なので注意したい。本書は1995年刊。
「犬のからだのしくみ」詳細な図解がされているところがいい。耳掃除ひとつにしても、知ってるのと知らないでは大違いである。次に、飼い主が日常の観察で判断する「ホームクリニック」、そして部位別病名などを列挙した「メディカルクリニック」、「交配とお産」、「家庭での応急処置」という構成。巻末に病名さくいんがあり、いざというときに素早く閲覧することができる。解説文も簡潔でわかりやすい。おすすめ。(白耳)

★★★★


うちの愛犬を一日でも長生きさせる方法

安川明男

講談社/講談社+α新書 780円

 タイトル「愛犬」にはルビ「こ」。“うちのこ”、ですね。著者は獣医さん。さして目新しくもない内容でちと眠いですが最終章の「病気の症状と対策」わかりやすく資料性あり。ところで、犬とヒトの年齢についていろんなところでいろんな人がいろいろいいますが、どれが正しいんでしょうね。参考までに、本書掲載の犬と人間の年齢対応表を以下に。(2000.10.16 白耳)

1カ月半 4歳 5年 36歳 14年 72歳
3カ月 6歳 6年 40歳 15年 76歳
6カ月 10歳 7年 44歳 16年 80歳
9カ月 13歳 8年 48歳 17年 84歳
1年 15歳 9年 52歳 18年 88歳
1年半 20歳 10年 56歳 19年 92歳
2年 24歳 11年 60歳 20年 96歳
3年 28歳 12年 64歳 21年 100歳
4年 32歳 13年 68歳

(p.142「(社)日本動物病院福祉協会資料」より)

★★(飼い始めの人向き)


愛犬を賢く育てる「魔法のクリッカー」 中高年のための犬の飼い方・しつけ方

渡辺格・石和田陽一

PHP研究所/PHPエル新書 760円 [Amazon]

 アメリカを中心に広まっている「クリッカー」を使った犬のトレーニングを解説した本。と思ったら、犬についての基礎知識、子犬を受け入れる心構えや準備から散歩のさせ方などなど、ほとんど初心者飼い主さん向けの本だった。クリッカーのことをくわしく知りたい人は別の本を探した方がいいだろう。
 初心者飼い主さんにはおすすめの本。犬と付き合うために必要なことをコンパクトにまとめてあり、読みやすい。副題に「中高年のための」とあるが、とくに中高年に限定したような内容でもない。活字が大きいことくらいか。(2003.10.20 白耳)

★★☆