
Kさんとナナの出会いは4年ほど前。

アパートの部屋でのんびりしているときに「きゃい〜〜ん」と犬の声がした。
アパートは交通量の多い道路に面していたので、「もしかして轢かれた?」とKさんは思った。
急いで見に行くと、向かいの駐車場の車の下に仔犬がうずくまっていた。手を出すと立ち上がってトコトコと離れて行く。
けがはないようだ。
アパートに戻って冷蔵庫からちくわの残りと牛乳を出し、厚紙にマジックで「下に仔犬がいるので車を出す時、気を付けて下さい」と書いた。
アパートで犬は飼えないし、ノラなら親犬が迎えに来るかも……。

雨が降り出し、テレビでは台風情報をやっていた。駐車場を見ると車がない。仔犬は……座っている。
そのまぬけな姿に胸を打たれた。Kさんは意を決し、古タオルを持って犬を拾いに行った。
仔犬はちくわも食べず牛乳も飲んでいなかった。

仔犬をもらってくれる人を探すこと1週間。
Kさんは、じぶんが引っ越すことを決めると同時に、仔犬に「ナナ」と名付けた。
2度目に行った動物病院で、獣医師は言った。
「お、もう家族って顔してるな」

数週間後、Kさんはアパートから5キロほど離れたところの一軒家に引っ越して……。

それから5か月がたち、Kさんはもしかしたら「なな」と名づけていたかもしれない女の子を産みました。
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世界でいちばんの仲良しきょうだい。
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