犬の名前2
犬連れの人に会うと必ず犬の名前を聞くようにしている。さいきんのヒットはエビ。若いトイ・プードルだった。「生まれたとき、茹でたエビみたいだったから」だって。わはは。
わかりやすいのは犬種に依った名である。ラブラドール・レトリーバーのラブ、シェットランド・シープドッグのシェルとか。
接した限りで多いなあと思うのは「マックス」「ラッキー」「モモ」。モモは犬に限らない。従姉妹の飼っているスコティッシュ・フォールドという耳の折れ曲がった猫もモモである。彼女は絵本の翻訳をしているから、エンデの『モモ』から取ったということは聞かなくてもわかるが、そうでない場合もある。近所の豆柴のモモの飼い主は、山口百恵の熱烈なファンである。
*
毛色やパターンに依るものではシロやクロ。古くは八房。外国語ではブラッキーやドッティ。『101(101匹わんちゃん大行進)』にはディップ・スティックという名が出てくる。尻尾の先っちょが黒いからである。う〜ん、にくい。
*
流行り廃りも著しい。近頃ではポチ、コロ、ペス、ジョンというのはあまり聞かない。ボーイ、ロイ、ロバート、アクセル、ロンダ、マーブル、バース、アル、フェリシア、バトラー、ハナ、グレース、ケリー、ダービー、アーサー、ルル、ゴロー、ヘイ助、ひまわり、豆太郎。すべてさいきん見知った犬の名である。(つづく)
INDEX|PREVIOUS|NEXT
Copyright (c)2000 by Shiro-Mimi and Dog-Ear Press.
All rights and bones reserved.