犬の名前2


 犬連れの人に会うと必ず犬の名前を聞くようにしている。さいきんのヒットはエビ。若いトイ・プードルだった。「生まれたとき、茹でたエビみたいだったから」だって。わはは。
 わかりやすいのは犬種に依った名である。ラブラドール・レトリーバーラブシェットランド・シープドッグシェルとか。
 接した限りで多いなあと思うのは「マックス」「ラッキー」「モモ」。モモは犬に限らない。従姉妹の飼っているスコティッシュ・フォールドという耳の折れ曲がった猫もモモである。彼女は絵本の翻訳をしているから、エンデの『モモ』から取ったということは聞かなくてもわかるが、そうでない場合もある。近所の豆柴のモモの飼い主は、山口百恵の熱烈なファンである。

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 毛色やパターンに依るものではシロクロ。古くは八房。外国語ではブラッキードッティ。『101(101匹わんちゃん大行進)』にはディップ・スティックという名が出てくる。尻尾の先っちょが黒いからである。う〜ん、にくい。

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 流行り廃りも著しい。近頃ではポチコロペスジョンというのはあまり聞かない。ボーイロイロバートアクセルロンダマーブルバースアルフェリシアバトラーハナグレースケリーダービーアーサールルゴローヘイ助ひまわり豆太郎。すべてさいきん見知った犬の名である。(つづく)



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