最優秀助演犬賞1


 それは『グレムリン』のバーニーである。
 バーニーは主人公ビリーの犬で、常に行動を共にしている。彼の勤務先である銀行では窓口係であるビリーの足下でおとなしくしている。同僚のフィービー・ケイツとも仲良しだ。
 ゴールデン・レトリーバーのようでもあるしテリアのようでもある。基本的におっとりしているが、典型的意地悪女の頭取の妻に飛びかかるなどテリア的勇敢さも。
 ギズモに保護欲を感じたためか、分裂したモグワイがサナギになって変態したグレムリンに易々と捕まり、縛られて寒空の下に吊される。バーニーとしては最大の見せ場だが、犬好きとしては身が縮むような場面だ。
 ただ犬というだけで際だった個性はないし大活躍もしない。でも欠かせない。バーニーがそこにいるだけで物語が厚みを増す。これぞ脇役の真骨頂である。(2001.6.18)

グレムリン GREMLINS(1984年/ワーナー/J・ダンテ監督)




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