なごむ


 さいきんやたらと目につく「癒し」ということばが嫌いだ。
 ことばそのものがわるいわけではない。用いられ方がいや。たとえばおっさん雑誌のグラビアなどでの「癒し系」「癒し系アイドル」など。少し前まで「ふれあい」が流行していたような気がするが、いまでは地方自治体のイベントや駅前商店街のニックネーム(例:ふれあい祭り、ふれあいロード)でしか見ることができない。不景気でも世の中の移り変わりは早い。

 「癒し」は、音が「卑し・賤し」に通じるからか、なにかの名称に用いられたのを見たことはない。しか〜し。あろうことか、すでにペット方面にはかなり進出していると思われる。ためしに『癒し&ペット』でネット検索したらづらづら出てきた。「癒し系ペット」「癒し系ペットショップ」「癒し犬」「身近な動物とのふれあいで癒される」「癒し系熱帯魚」……癒し系熱帯魚ってなに? 謎。
 というわけでDog-Ear Pressでは「なごむ」採用決定。

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 動物ほどなごむものはない。疲れたとき、悲しいとき、いらいらむかむかしているとき、動物を見たり触ったりすると、とたんに穏やかな気持ちになるから不思議だ。トシのせいか、ここのところどんな動物を見てもなごむ。テレビや映画で野生動物が水辺に集まってのんびりしている風景が出てくると、なにをしていようが思わずうっとりと見入ってしまう。犬でも猫でもスズメでも、目に入ると自然に頬がゆるむ。つい最近までじぶんの飼い犬以外の犬を、かわいいと感じたことはなかったというのに。

 テレビの動物番組もよく見るが、さいきんではネットも動物花盛りで嬉しい限りである。出不精で面倒くさがりのわたしは、日々、動物園や愛犬家のホームページを見てはなごむ。どういうものに行き当たるかは検索の腕次第。また、動物すき犬すきと言いふらしていると、たまに「こんなんありまっせ」と教えてくれる人がいる。持つべきものは親切な友人である。そんなわけでさいきんのヒットをひとつ紹介しよう。出演は人間と演技派のボーダー・コリー。親ばかに免じてご勘弁を。

The Apple Collection
(http://www.theapplecollection.com/Collection/AppleMovies/mov/iMacShootout.html)
Brodie
 iMacのアメリカ版テレビCMのQuickTime動画です(3.4MB)。見られない人はごめんなさい(お使いのブラウザにQuickTImeのプラグインが入っていれば見ることができるはずです。たぶん)。Windows機のセットアップと競争して、iMacのほうは子供があっという間にインターネット接続できるけど、おじさんのWindows機はぐずぐず配線してたりして、なかなか接続できない、という内容。これになんとボーダーコリーが出てくるんですね。子供のかたわらで、作業を見守ったり、手伝ったり、遊んだり。あまりの素晴らしさに何度も見てしまいました。なお、Dog-Ear Pressは、アップル・コンピュータ社とは縁もゆかりもありません。(2002.1.25)


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