叱らない飼い主
じぶんの犬を叱らない飼い主がいる。大声を張り上げろ、ゲンコを喰らわせろと言っているわけではない。せめて「ダメ!」、でなければ「ノー!」とか言ってはくれないものか。
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最近よく出会う小型犬2頭引きの姉ちゃんがその典型だ。犬種を明らかにしたところでどうということはないが、このテーマにおいては意味がないのでしない。
姉ちゃんの小型犬2頭は、とにかく吠える。同じくらいのちびっこい犬はもとより、体重にして軽く20倍はありそうな犬にだって吠える吠える。相手が本気を出したらひとたまりもないと思うのだか、バカなのか、身の程を知らないのか、ともかく相手が見えなくなるまでぎゃんぎゃんわんわん吠えまくる。その間、姉ちゃんのすることといえば、申し訳程度にリードを引くだけだ。散歩が集中する時間帯など、10メートルおきに吠えているという感じ。
ふだんは小型犬など鼻にもひっかけないテスだって、吠えられれば吠え返す。荒れ狂うテスをいましめながら、つい「すいません」と言ってしまったあとの腹立たしさよ。いっぺん咬んだろか。うりゃあっ。
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大型犬を連れたおっさん。脇道のない場所で出会うと、ぎりぎりとリードをたぐり、荒れ狂う(予定の)犬を塀に押しつけ、
「早く行ってください!」
と何度も叫ぶ。そんなことする前に、じぶんの犬をきちんとしつけたらどうか。まるでこっちがわるいみたいじゃないか。
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よくいるのが、犬の性別を確認する人。「オスですか?」「女の子ですか?」とかね。
「メスです」と答えると、「あっ、じゃあダメ」と言ってリードを引くか、「じゃあ大丈夫」などと言って犬を放すかのどちらか。同性同士はいがみ合うと信じ込んでいるタイプだ。
これが危ない。
テスは相手がオスだって、ヤなヤツは嫌だ。あなたの犬がよければすべてヨシというわけではないのだよ。テスだけではない。わたしだって、テスがしつこく尻をかがれたり、乗りかかられカクカクされたりすると頭に血が上る。
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犬の飼い主として、じぶんの子どもを叱らない親についても述べたい気がするが、それはまた別の機会に。
犬に罪はない。すべては飼い主の罪である。(2002.4.4)
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